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2020年国内ダート路線は一転、混戦模様
では、はじめの挨拶も無事に済ませたので、まずは根岸Sから展望したいと思います。
東京1400mダートで行われる根岸Sは、3週後に迫ったGIフェブラリーSへのステップレース。クリソベリル、ゴールドドリームが1着賞金11億円のサウジアラビアC(2月29日)に挑戦するため、今年のフェブラリーSは昨年の最優秀ダートホースにしてGIチャンピオンズC1着馬、同2着馬が不在だ。

サウジアラビアCの賞金総額は約22億円!
そりゃそっち行くよね
加えて昨年のフェブラリーS覇者インティも、前週の東海Sで新味を見せたとはいえ少し物足りない3着。国内の砂の王者をめぐる争いは、確固たる主役がいない混沌模様となっている。
フェブラリーSを見据えるうえでも、この根岸Sの結果、内容は3週後の大一番に大きな影響を与えることになりそうだ。
前置きはこれくらいにして、僕の狙い目はこうだ。
◎③ミッキーワイルド
○⑤コパノキッキング
▲⑥ワイドファラオ
△④ワンダーリーデル
△⑮ダノンフェイス
穴⑦ドリームキラリ
馬単③=⑤⑥④⑮⑦
3連単③→⑤⑥④⑮⑦
ここがポイント!

- コパノキッキングは本質的にスプリンター
- 東京1400mならミッキーワイルド
- ドリームキラリのマイペース逃げに要注意
根岸S 展開予想(平均ペース)
⑥ ③ ⑧⑪⑮
ハナは⑯ドリームキラリ、無理して競り合う馬はいないと思うのですんなり隊列が決まっていくのでは。
⑥⑩ ⑪③⑮
ペースは平均。⑥ワイドファラオ、⑤コパノキッキングが好位、③ミッキーワイルドはそれらを見ながら中団より前めの位置か。
⑤⑩③④⑦⑫
⑥⑪ ⑮ ⑨
⑤コパノキッキングが手応えよく⑯ドリームキラリを射程圏にとらえ、③ミッキーワイルド、④ワンダーリーデルが中から、⑮ダノンフェイスが外から襲いかかる。
ハナはドリームキラリ、ペースは平均からややスロー
出走メンバーを見ると、前へ行きたいのはドリームキラリくらい。大外がややネックだが、他にどうしても行きたい馬はいないから、ゲートさえ失敗さえしなければスンナリとハナが取れるはずだ。
最初のコーナーまで距離があるので、隊列も落ち着くはず。そうなれば結局、好位からでも競馬ができるコパノキッキングの優位は動かないだろう。加えてマーフィーだ。へぐるシーンが浮かばない。

マーフィーは土曜もメインレースを含め5勝の固め打ち。
ホント、上手いです。
コパノキッキングの不安点
でも、あえて今回は対抗に評価を落とした。というのも、やっぱりコパノキッキングのベストは1200mなのではないかと思う。昨年の勝ち鞍2つはいずれも千二だったし、通算9勝のうち、1400m以上はわずかに1勝。本質的にはスプリンターなのだ。
といって、その1400mでの1勝が昨年の根岸S、マーフィー騎乗でのものだったから、今回もあっさり勝ってしまうかもしれないけれど……

いや、自信を保て!
もう1つある、コパノキッキングを対抗に落とした理由が。
それは斤量だ。
勝った昨年が56㎏だったのに対し、今年は58㎏。距離に不安を持っている馬のプラス2kgは数字以上に重いはず。前走のカペラSはベストの千二だったから58kgも全く問題にしなかったけれど、そこからのあと1ハロンとなると、文字通りの脚かせになるに違いない。
好条件ミッキーワイルド
では、コパノキッキングの脚が残り1ハロンで鈍ったとして、これを打ち負かすのは誰か?

それはもうミッキーワイルドしかいないでしょう!
昨年は7戦を走って(3・4・0・0)のパーフェクト連対。それどころかダートでは全9戦(3・5・1・0)といまだ馬券圏内を外していない安定株だ。2走前のGIIIプロキオンSでも半馬身差の2着に来ており、重賞で勝ち負けできる力があることをすでに証明している。
そして、1400mダートは(2・3・1・0)と、距離適性もバッチリ。加えて、この2勝はいずれも東京千四コース。言うことありません!
目下の充実度、距離・コース適性、2kgの斤量差とかもういろいろと考えると、今回はミッキーワイルドに分があるのではないでしょうか。

ミルコさん、金杯に続き出番です!
ただ、1つ懸念材料があるんです。
それは仕上がり具合。前走11月の霜月S(東京1400m)は4カ月ぶりの競馬でも1番人気に応えて快勝しているくらいだから、間隔が少し空くのはさほど問題はないはず。でも、今週の調教が軽かったうえに、報道されている安田隆師のコメントも“次”を見据えているようなトーン……ちょっとそこが不安ですけど。

大丈夫ですよね?
上位2頭をまとめて負かすとしたら
ならば、いっそのことワイドファラオを軸にするという手もある。芝、ダートで重賞を勝っており、実績ならコパノキッキングに次ぐ2番手。近2走がイマイチだけど、これはもうハッキリと、距離が長かっただけだ。
昨年勝ったニュージーランドトロフィーとユニコーンSはいずれもマイル戦。2着だった浦和の交流重賞オーバルスプリントも千四だったことを考えると、ワイドファラオが実力を発揮できるのは1400~1600mあたりなのだろう。

変わるならココしかない!
穴はこの馬!
僕としては今回の根岸S、そこまでペースが上がらないと見ている。
そこで注意したい穴馬がドリームキラリだ。ここ3走はパッとしないように見えるけど、実は11着→9着→4着とジワジワ着順を上げており、まだまだ元気いっぱい。マイペースでスイスイ逃げれば相当にしぶとく残ってくれるはずだ。
今回は差し馬に実力馬、穴っぽい馬がそろっているため陰に隠れてしまいがちだが、それこそが人気の盲点になっている。

マーフィーさん、ミルコさん、福永さん、ドリームキラリが気持ちよく逃げられるように、ぜひとも可愛がってくださいね。