ダイヤモンドステークスの過去10年の勝ち馬を調べてみると……

フェイムゲームばっかやなぁ
ではなくて、1番人気がなんと7勝も挙げている。
3400mの長距離レースでハンデ戦とくれば、何かトンデモナイ馬が突っ込んできそうだけど、実際にそんな感じのレースになったのは2012年の16頭立て15番人気ケイアイドソウソジンの1回のみ。
ということは、今年も1番人気から手堅く攻めた方がいいのか?
いや、ちょ待てよ。
2012年といえばロンドンオリンピック……。
念のため2016年の勝ち馬も調べてみると、4番人気トゥインクル。
過去10年で1番人気が敗れた3年のうちの2年がオリンピックイヤーだった!
これはつまり、東京オリンピックが開催される今年もダイヤモンドSの1番人気は危ないというサインなのではないですか?
第70回GⅢダイヤモンドS 予想と見解
◎⑪タイセイトレイル
○⑦タガノディアマンテ
▲③ポポカテペトル
△⑭メイショウテンゲン
△⑬ヴァントシルム
穴④ロサグラウカ
馬単⑪⇔⑦③⑭⑬④
3連複⑪→⑦③⑭⑬④
展開予想(スロー)
⑫⑮⑬⑩⑪⑭
⑯⑨
内枠を利して紅一点④ロサグラウカがハナへ。⑦タガノディアマンテはダッシュがつかず後方から 。
⑫⑮⑬⑨⑯⑩ ⑦
ペースはスロー。⑭メイショウテンゲンは今回も後方待機。①オアセグレイト、⑮バレリオあたりが好位を形成する。
②⑬⑪⑨⑯
⑮⑫⑭⑩
⑦
⑦タガノディアマンテが外から捲り気味に進出。⑪タイセイトレイル、⑭メイショウテンゲンも差し脚を伸ばしてくる。
⑪
⑦
馬群の中から⑪タイセイトレイルがグイグイと追い込み1着。⑦タガノディアマンテはいったん先頭も最後は差されて2着と見た。
ここがポイント!

- タイセイトレイルは長距離の安定勢力
- 雨ならメイショウテンゲンが浮上
- 紅一点の牝馬が波乱の使者に
晩成の血タイセイトレイル、まだまだ上昇
なんか、すごい穴馬でも推してくるかのような前振りでしたけど、本命は普通にタイセイトレイルです。
人気サイドの1頭だとは思いますが、1番人気にはならないだろうと期待しての軸指名。
2走前のジャパンカップこそ相手が悪く15着と大敗しましたが、それ以外は前走のGⅡ日経新春杯4着、3走前のGⅡアルゼンチン共和国杯2着と、重賞でも好走を続けています。
4走前、5走前のオープン特別にさかのぼっても、いずれも2600m芝で3着。長い距離ではすっかり安定勢力となっていますね。ビュッと切れる脚はありませんが、ジリジリと伸びる脚はまさにステイヤー指向です。
昨年の今くらいから成績が安定してきており、これはやはり晩成タイプの父ハーツクライの血。今後まだまだ力をつけていきそうですし、血統で言うなら、母の母は1993年GⅠマイルチャンピオンシップの勝ち馬シンコウラブリィと一本筋の通った良血です。

ハンデ55㎏も手頃。好相性の鞍上・中谷騎手とともに初重賞制覇のチャンスがやってきました。
タガノディアマンテは名前からしてここ勝機
対抗は人気通りにタガノディアマンテでいいでしょう。
とにかく前走の3000mオープン特別、万葉ステークスが出色の強さでした。序盤の後方待機から2週目の向こう正面で一気に先行集団のすぐ後ろまでポジションアップし、最後は大外から一気の差し切り勝ち。
2走前のGⅠ菊花賞でも同じような競馬で7着でしたが、4コーナーから直線残り300mくらいまでは勝ち負け争いの見せ場十分でしたし、1着ワールドプレミアから0秒6差と大きくは負けていません。
むしろ、最後までバテバテにならずに踏ん張ったレース内容は濃いもので、この経験が万葉Sでの強さの下地となっているのでしょう。
ゲートはあまり速くありませんが、それゆえにじっくり運べる長距離が合っている。万葉Sの強い競馬の割に斤量55kgは恵まれましたし、ここも好勝負は必至と見ました。
復活気配のポポカテペトル、弟妹に続け!
単穴は2017年GⅠ菊花賞3着のポポカテペトル。
なかなか順調にレースに使えず、昨年はわずか3戦を走ったのみで、うち2戦が2ケタ着順。それでも前走のGⅡアルゼンチン共和国杯は0秒4差の6着と、復活の兆しが見えてきました。
菊花賞3着以外にも、GⅡ青葉賞4着、2年前のGⅡ目黒記念4着と、まともに走れば重賞でも上位の地力。
また、2つ下の弟ボスジラは3週前に3連勝でオープン入りを決めており、3つ下の妹ミヤマザクラは先週のGⅢクイーンカップで重賞制覇と、勢いに乗っている血脈です。

兄も負けられんと、そろそろ激走の頃合いではないでしょうか。
道悪ならメイショウテンゲンを狙え!
押さえの1番手は4歳のメイショウテンゲン。昨年のGⅡ弥生賞馬です。
前走のGⅡステイヤーズステークスでは4コーナーで大きく外に振られながらも、しぶとく伸びて4着と健闘しました。
2走前の菊花賞12着は、大外枠発走から好位につけていく積極策が裏目。前走のようにじっくり脚をタメていけば、長い距離も大丈夫ということを証明しましたね。
ただ、父、母が素晴らしい切れ味で勝負していた割に、メイショウテンゲンは上がりがかかった方がいいタイプ。それだけに超スローの瞬発力勝負だと分が悪いですが、土曜の東京は雨予報。弥生賞を勝ったときのように、道悪になれば出番がやってきます。
東京とミルコで一変?ヴァントシルム
ヴァントシルムはオープン昇級後が4、10、7着。結果だけ見れば、まだちょっと壁がありそうですね。
しかしながら、4走前の東京2400m戦では我が◎タイセイトレイルを下しての勝利。力があるのは間違いないですし、東京にコース替わりしての一変、あるかもしれないですよ。
そして、母の母はオークス馬メジロドーベル。やっぱりこの牝系は今後も活躍してほしいですし、鞍上は今年重賞2勝のミルコ・デムーロ騎手。なんだか穴っぽい気配を漂わせていますね。
マイペース逃げの紅一点ロサグラウカが波乱の使者
思い切って狙ってみたいのは、牝馬のロサグラウカ。長距離を走る牝馬といえば、史上最軽量Vのメロディーレーンが真っ先に思い浮かびますが、実力ならこの馬も負けていないのでは?
常識的に牝馬の長距離戦は厳しいのですが、この馬は牡馬相手の2500mで2勝を挙げており、そのうちの1つが前走のグレイトフルステークス(準OP)。このレースでロサグラウカは堂々の逃げ切り勝ちを収め、負かした相手には今年のGⅡ日経新春杯勝ち馬モズベッロも含まれていました。
そこからの力比較で考えれば、ロサグラウカがこのダイヤモンドSで勝ち負けになっても不思議はありません。

すんなりと先手を取ってリズムよく行くことができれば、あれよあれよの押し切り勝ちがあってもいいと思うのですよ。
京都牝馬Sの予想はこちら

京都メインのGⅢ京都牝馬ステークスの予想については、上記の記事をご参考に。