ヴェロックスがGⅢ小倉大賞典というのは、競馬ファンのみなさんもびっくりしたのではないだろうか。
GⅠ皐月賞2着、GⅠダービー3着、GⅠ菊花賞3着。
間違いなく現4歳世代トップの1頭だし、今年こそのGⅠを狙ってこの時期に始動なら、京都記念、中山記念、金鯱賞あたりが視野に入ってくるだろう。
ファンもそのあたりでのレースが見たかったはずだ。
でも、ヴェロックスは確実性を取ったというわけだ。
クラシック三冠で好走したといっても、重賞未勝利馬だし、賞金を加算できたのは皐月賞2着、神戸新聞杯2着のみ。今後のGⅠ戦線に確実に出走できる分だけの賞金をここで確実に加算しておきたいと思っての、小倉大賞典参戦でしょう。
この実績でハンデ57kg、今回の相手関係、また小倉での新馬戦を8馬身差で圧勝しているからコース適性も問題なさそうだし、もうこれは“タダもらい”のようなもの。

でも、果たしてそうなのか?
目次
ほぼこじつけのヴェロックスが危ない理由
競馬はまず、どんな人気馬でも疑ってからがスタートとなる。
ヴェロックスの気になる点と言えば、やっぱり、あと一歩誰かに負けてしまうという詰めの甘さ。こういうタイプって、まず負けないだろうと思われる相手にもなぜか後れを取ってしまう、というのは競馬あるあるだ。
また、有馬記念はその安定ぶりが久々に崩れた一戦。強い古馬が相手だったとはいえ、これで馬が自信を無くしてしまった可能性だってある。
それに、1月3週目から始まった12日間の小倉開催も、いよいよこの日が最終日。芝はかなり荒れてきているうえに、土曜朝の雨の影響でさらに悪化したようだ。時計もかなりかかるコンディションだけに、こうした馬場は何か波乱を予感させるものである。

ほぼ、こじつけのようなものですが……
同じ馬主の2頭出しも人気薄を買え?
そこで本命はジナンボーだ。
父ディープインパクト、母アパパネ。両親ともに三冠馬という目もくらむような良血馬。出世は遅れたけど、ここにきて馬が本格化している。
前走のGⅠジャパンカップ13着は大きな経験になったはずだし、強い馬にもまれこんだことで、この馬もまた1つ、競走馬としての強さを身に着けたはずだ。
関東馬だが、この中間は早めに小倉入りして念入りに調整しており、この意欲も買い材料。
そして注目すべきは、このジナンボーもヴェロックスと同じ金子真人ホールディングスの馬であるということ。
オーナーサイドはヴェロックス1着、ジナンボー2着のワンツーを想定しているはずだが、そう思惑通りにいかないのが競馬の常。同じ厩舎2頭出しは人気薄を狙えという格言があるように、同じオーナー2頭出しも人気薄から狙った方が面白い。
また、内が荒れている馬場を考えれば、状態のいいコースを狙って通れる外枠もプラスだろう。
穴はB効果アウトライアーズ
一発ありそうなのは、小倉2000mで行われた前走のGⅢ愛知杯で見せ場十分の3着に突っ込んだレイホーロマンス。一昨年のGⅢ小倉記念でも4着があるように、このコースを得意としており、差しが決まる今の馬場も好都合。斤量51kgも魅力だし、内枠をさばくことができればここでも好勝負だ。
ほか、好調テリトーリアル、差し一発の魅力あるカデナが抑え。
穴は今回ブリンカーを装着するというアウトライアーズ。小島茂行調教師のコメントによれば、ここ最近は右にササるようなところがあるので着けてみるとのこと。調教では変わらず良い動きを見せており、小倉も好相性。ブリンカー効果が発揮されれば一変がありそうだ。
◎⑬ジナンボー
○⑥ヴェロックス
▲④レイホーロマンス
△③テリトーリアル
△②カデナ
穴⑩アウトライアーズ
馬単⑬→⑥④③②⑩
3連複⑬-⑥④③②⑩

日曜東京メインのGⅠフェブラリーステークス予想は↑から。1番人気モズアスコットをあえて消します。よろしければご参考に。