無観客競馬として開幕した第2回中山と第1回阪神。
レースの道中を見ている分はいつもと変わらないけど、直線の歓声が何もないのはすごく違和感があるし、ガランとしたパドックも異様な光景だ。
テレビでもそう感じてしまうのだから、現場のジョッキー、厩舎関係者の心中はどのようなものだろうか。
どんなスポーツもそうだけど、やっぱりファンがいてこそのもの。一日も早く通常開催ができるように、新型コロナの早期解決を願うばかりです。
僕たちにできることは、テレビの前からでも現場の競走馬、ジョッキー、関係者たちに届くくらいの声援や思いを送ることだ。
それでは、無観客でも熱い競馬になること間違いなしのGⅡ中山記念、予想といってみましょう!
目次
第94回GⅡ中山記念 予想と見解
◎①インディチャンプ
○⑦ラッキーライラック
▲⑧ウインブライト
△③ダノンキングリー
△⑤ペルシアンナイト
馬単①→⑦⑧③⑤
3連単①→⑦⑧③⑤
ここがポイント!

- 4強が拮抗、意外と馬券は難しい
- コーナー4つの中山千八なら距離克服
- ペルシアンナイトは押さえます
展開予想(ハイペース)
③ ⑧⑦
⑥マルターズアポジーがハナ。ある程度のラップを踏むことが予想され、ペースは速くなりそう。
③ ⑧
隊列に大きな動きはなく、①インディチャンプ、③ダノンキングリーは好位、⑦ラッキーライラック、⑧ウインブライトは中団から。
①⑦②
③⑧⑨
馬群はグッと縮まり人気の4強が一気に襲いかかる。ここからは末脚比べに。
⑦
⑧
①インディチャンプが力強く抜け出し1着と予想。
馬券でプラスを出そうと思うと結構難しいレース
9頭立ての少頭数ながら、半数以上の5頭がGⅠ馬という豪華メンバー。
下馬評はウインブライト、インディチャンプ、ラッキーライラック、ダノンキングリーの「4強」だ。
馬券を当てるだけなら、券種は何にせよこの4頭のボックスでOKだと思う。だが、当然この4頭がらみの馬券が集中的に売れているだけに、ボックスではたいした儲けは出ない。
じゃあ、この中から何か1頭を軸にすればいいのだが、この条件だと4頭の実力は甲乙つけがたく拮抗している。

馬券できっちりプラスを出そうと思うと、すごく難しいレースだ。
インディチャンプが千八でもGⅠ2勝の底力を見せる
迷った結果、本命にしたのは①インディチャンプ。
実は先週の時点でも◎インディチャンプだったのだけど、いろいろと考えているうちに迷路に入り込んでしまい、結局1周まわって最初の本命に落ち着いたというわけだ。

とにかく、この中間の動きが素晴らしい。
1週前にはフェブラリーSで3着に入るサンライズノヴァを相手に坂路で併せ馬をしたのだが、インディチャンプが動きすぎてサンライズノヴァが追いつけなかったほど。今週も回転力のあるフットワークで坂路を駆け上がり、余裕十分に4F51秒2-1F12秒2の好タイム。併走馬をアッと言う間に置き去りにした。
これまでの成績を見ると、どちらかというと叩いて良くなるタイプだが、休み明けの仕上がりとしては申し分ない。
また、懸念の距離1800mだが、4つコーナーを回る中山なら適度に息を入れることができるし、1枠スタートだから開幕週の経済コースを通れるのもプラスだろう。十分にこなせる。
となれば、能力を出し切れるはずだし、やはりGⅠ2勝の地力はここでも1枚上。アタマまで突き抜けることを期待したい。
2度目の充実期ラッキーライラックは昨年以上
対抗は⑦ラッキーライラック。
なんといっても昨秋のGⅠエリザベス女王杯の鮮烈な強さには驚かされた。
もとは牝馬三冠も期待された天才少女だったが、アーモンドアイの後塵を拝してからは、自信を喪失したかのようにあと一歩の競馬が続いていた。

それがどうだ。
スミヨンがまるで魔法をかけたようにラッキーライラックをよみがえらせた。
その後の香港での好走といい、リスグラシューをほうふつとさせる今の充実具合。昨年もこの中山記念を始動戦として2着だったから、さらに成長した今年も当然、勝ち負けを期待していい。
ただ、個人的に気になるのは、香港ヴァーズから600m距離が短縮されること。ここ2走は2200m、2400m戦のゆったりしたペースで競馬をしているが、今回はマルターズアポジーがある程度のペースで飛ばすだろうから、レース全体も速い流れになる可能性がある。このラップの差に戸惑わなければいいのだけど……。
3連覇狙うウインブライト、3カ月ぶりがどうか
3番手は⑧ウインブライト。
中山1800mでは4戦4勝。当所での強さは1枚抜けているし、乗り込み量も十分。3週続けて初コンビを組むミナリク騎手を背に、美浦ウッドで追い切りを消化している。鞍上のジャッジも上々だ。
ただ、連覇を果たしている過去2年の中山記念と違って、今年はここが初戦。これまでは中山金杯を叩いてからの参戦だった。この約3カ月ぶりの実戦がどうだろうか。インディチャンプは叩き良化傾向と先に書いたが、このウインブライトも戦績からはその傾向がある。
しかしながら、これまでの3カ月以上の休み明けは良績がない東京だったり、昨秋のオールカマーにしても中山とはいえ距離が2200mだった。その点、今回は条件ベストだけに、そう不安視するものではないのかもしれない。

となると、あとはミナリク騎手との呼吸だけだ。
ドイツで4度リーディングを獲った腕達者だし、3週続けての追い切り騎乗で癖をつかんでいることだろう。とはいえ、ウインブライトには21戦のうち20戦で松岡騎手がまたがっている。稽古と実戦は違うだろうし、ウインブライトは松岡騎手だからこそ走るのかもしれない。
そう考えると、ミナリク騎手が……というわけではなく、松岡騎手からのスイッチには一抹の不安がある。
器GⅠ級ダノンキングリー、懸念は斤量
4強で最後になってしまった③ダノンキングリーだが、能力で一番劣っていると評価したのではなく、便宜上、そうなってしまったというだけ。
潜在能力だけで言えば、メンバーで一番と言ってもいいし、優にGⅠ級の器であることは誰もが認めるところだろう。古馬との初対戦となったGⅡ毎日王冠の競馬は凄みすら感じさせる内容だった。
距離もマイルより千八の方が走りやすいだろうし、春競馬の主役となっていい1頭。そのためにもここは3カ月半ぶりの競馬といっても、きっちり結果を出してくるはず。
1つ懸念しているのは、斤量が56kg。毎日王冠は54kgで、3着に下したインディチャンプとは4kgも差があった。今回はその差が2kgに縮まり、同じだけのパフォーマンスを出せるかどうかだと思う。

あとは保険でペルシアンナイトを追加。
これで決まりだ!
阪急杯の予想

阪神のメインGⅡ阪急杯は上記の記事をご参考に。
混戦のフルゲート18頭から渾身の穴馬を推奨しております。