さあ、今週からいよいよ東京競馬場での5週連続GⅠ開催。ということは、JRA・春のGⅠシリーズも後半戦に突入ということになります。
その開幕を飾るのは3歳マイル王決定戦・NHKマイルカップ。
過去10年の勝ち馬を改めて見てみますと、割と人気サイドで決まって入るのですが、3連単にまで広げてみると、なんと6回も10万円超えの高配当が出ています。
特にここ3年連続で3連単の配当が10万円を超え、3連複でも万馬券決着。

この傾向を見るに、狙いはヒモ穴?
今年の顔ぶれを見ても、桜花賞2着の2歳女王レシステンシアを筆頭に、朝日杯FS2着で重賞2勝馬のタイセイビジョン、無敗のルフトシュトローム&サトノインプレッサが人気を集めそうですが、一発ありそうな魅力的な伏兵も多数いるんですよね。
それではNHKマイルCの最終結論に行きたいと思います。
目次
第25回GⅠNHKマイルカップ 予想と見解
◎⑰サトノインプレッサ
○②タイセイビジョン
▲③レシステンシア
△⑭ルフトシュトローム
△⑧サクセッション
△⑤シャインガーネット
穴⑯ストーンリッジ
馬単⑰⇔②③⑭⑧⑤⑯
3連単⑰→②③⑭⑧⑤⑯
- 今の東京芝は外差し傾向か?
- サトノインプレッサの大物感に期待
- ストーンリッジの素質は見限れない
展開予想(ハイペース)
⑩⑦⑨⑥
⑪⑫⑮⑬⑰
⑯⑭⑱
桜花賞のように絶対逃げ宣言をしている馬がいないとなれば、③レシステンシアがスピードの違いと内枠を利してハナへ。
⑩⑪⑫⑮⑧②⑰
⑯⑭⑱
③レシステンシアが速いラップを刻む中、⑭ルフトシュトロームは中団、②タイセイビジョン、⑰サトノインプレッサは後方から勝負。
⑩⑨⑥②①
⑪⑫⑧⑮
⑯⑭⑰⑱
③レシステンシアがリードを保ったまま迎える最後の直線、⑰サトノインプレッサ、⑭ルフトシュトロームは外から、②タイセイビジョンは馬群を割って伸びてくる。
②
⑰
⑰サトノインプレッサが大外から豪快差し切って1着。中から②タイセイビジョンが続くと予想。



レシステンシアの最終追いの軽さが気になるわけで
週初めの展望記事③では、時計の裏付けがある分、速い時計が出る芝だったらレシステンシアに分がありそう、と書きました。
で、先週の東京芝レースの勝ち時計を見ると、特に土曜3歳1勝クラスで1分32秒1が出て、青葉賞も2分23秒0。これはメチャクチャ速いです。

ということは、レシステンシア本命でOK?
とも思いましたが、各芝レース1着の決まり手を見返すと、時計が速いのに意外なほど逃げ・先行が決まっていない。むしろ差しがよく届いているという印象です。
そのような傾向が出始めているAコースは、この日曜で最終日の6日目。ますますインは荒れていくでしょうし、これはよりいっそう、差しが届く芝コンディションになるのではないでしょうか。
加えて、レシステンシアそのものに目を向けると、やっぱり最終追い切りが軽すぎるような気がするんですよね……。
僕は調教のプロではないので軽々なことは言えないのですが、いくら牝馬とはいえ、GⅠ当週にこの軽さというのは、陣営が強調するように「もう強い追い切りが必要ないくらいに仕上がっているのか」、それとも「強い調教ができなかった」のか――。
その答えは日曜の16時前に出るとして、僕個人としてはそこがどうにも引っ掛かってしまうのです。
そんなわけでレシステンシアの評価を▲に下げて、狙いは強烈な末脚を持つ差し馬としました。
タイセイビジョン、ルフトシュトロームの評価を下げた理由
本命は武豊騎手のサトノインプレッサです。
“強烈な差し”と言えば、やはりこの馬が一番でしょう。もちろん、ほかにもいい脚を持っている馬はいますし、特に人気の牡馬2頭はいずれも威力抜群なので、正直かなり迷いました。
東京コースと長距離輸送の経験も含めて安定感ならタイセイビジョンだと思います。でも、僕としては、ここでタイセイビジョンが勝った場合、サリオスに完敗した「2番手の馬」が3歳マイル王というのはちょっとどうなのか、という思いがあって……(あくまで個人的な思いです)。
一方、ルフトシュトロームも相当強いとは思うのですが、今年のNZTのレベルがちょっとどうなのか、という思いがあって……(あくまで個人的な思いです)。
世代全体で見てもサトノインプレッサの素質は上位
では、サトノインプレッサはどうなのか?
この馬は良馬場経験がなく、速い時計勝負の対応が未知数だったり、その前にまともにゲートを出られるのか、さらにその前に長距離輸送は大丈夫なのか、もう1つその前に中間はソエが出ていたとか、不安は結構あります。
でも、それらの不安点を軽く補ってしまうくらいの“素質”と“大物感”を、僕はこの馬に感じているわけです(あくまで個人的に)。
血統面も父ディープインパクト、母は英国マイルGⅠを3勝し、日本のマイルCSでも3着が2度ある国際派トップマイラーのサプレザ。この超良血に裏打ちされた能力の高さは、デビューから3戦の走りを見れば明らかで、特に前走のGⅢ毎日杯が凄かった!
現3歳世代でも上位クラスの素質を持つアルジャンナを相手に、直線半ばでいったん前がふさがりながらも、進路が開いたと思った途端、アッと言う間に差し切ってしまった。
並の強い馬にできる勝ち方ではないです。潜在能力はメンバー中どころか、現3歳世代全体と比較しても、トップクラスの1頭だと思います。
外枠、良馬場はむしろプラスに
枠順は8枠17番になりましたが、東京マイルは最初のコーナーまでが長いですし、おそらく、中団より後ろから行くでしょうから、大きな不利にならないでしょう。それに外差し傾向のままだったら、包まれる心配をあまりしなくて良いこの枠はプラスになります。
もう1つ加えれば、NHKマイルCは8枠がよく馬券に絡むんですよね。ここ4年連続で8枠の馬が3着圏内に来ています。

そして何より、鞍上は武豊騎手ですからね!
また、良馬場での競馬に関しても、毎日杯後にユタカ騎手が「むしろ、いいかも」とコメントし、矢作調教師も「乾いていたらもっと良かった」と答えているように、期待感しかありません。
同じ厩舎から3歳クラシックチャンピオンとマイル王が同時に誕生するなんて、出来すぎなことこの上ないですが、今の矢作厩舎ならば、そしてサトノインプレッサならば、そんな漫画みたいな夢物語も達成可能と見ています。
むしろ、無敗の王者が2頭も同じ厩舎にいるなんて、そっちの方がワクワクすると思いませんか?
そう、コントレイルの最大の敵は身内にいた……的なやつです。
結論としては、逃げ込みを狙うレシステンシアを大外から一気の差し切り!

これで決まりだ!
左回りのシャインガーネットに一発の魅力
相手は、上に挙げた人気どころの3頭を手堅く押さえるとして、サクセッションもマイルに戻れば、この4頭に迫れるくらいの力を持っていると思います。やっぱり、クラシック路線を戦ってきた馬は強いですからね。
また、差しと言えばこの馬、シャインガーネットの前走GⅢファルコンステークスが秀逸でした。GⅢフェアリーS4着からの一変を考えると、これは距離というより、左回りが合うのでしょう。前走通りの脚を使えれば、ここでも上位に食い込めるはず。
ストーンリッジはここで通用してもいい能力
あと、1頭。どうしても加えたいのがストーンリッジ。
新馬戦の勝ち内容が良く、続くGⅢきさらぎ賞でも2着に来た素質馬。潜在能力はここに入っても上位級の1頭だと思います。
前走の毎日杯は案外な結果で終わっていますが、これはちょっとチグハグな競馬だったのが原因。力を出し切っていません。
祖母クロカミ、母クロウキャニオン、兄カミノタサハラの母系に、父ディープインパクト。GⅠでも十分に勝負になる血統です。
以上が、僕のNHKマイルカップ予想となります。
人気どころを押さえたオーソドックスな予想ではありますけど、シャインガーネット、ストーンリッジあたりが突っ込んで来れば、意外と好配になると思うので、この穴っぽい2頭が2、3着に来てくれれば……!

悪魔と相乗りする勇気、あるかな?
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