日曜日の東京メインは3歳牝馬クラシック第2弾、オークス。
注目の桜花賞馬デアリングタクトは、63年ぶりの無敗二冠なるかに注目が集まっています。
データ的に心強いのは、過去10年のオークスで1番人気は[5・2・1・2]。勝率は50%、連対率70%、複勝率80%という文句なしの強さを発揮しています。
しかも、ここ4年連続で1番人気が勝利。デアリングタクトが1番人気になることは間違いなく、これは追い風となりそうな傾向と言えるでしょう。
一方、複勝圏内を外した1番人気は誰だったかというと、2012年ミッドサマーフェア、11年マルセリーナの2頭。ミッドサマーフェアは今思えばさすがに人気しすぎていたので度外視するとして、問題はマルセリーナです。
その年のエルフィンSを勝ち、続く桜花賞も制覇した馬……ん? このローテはデアリングタクトと同じでは……?
違うのは新馬戦の後にマルセリーナはシンザン記念を使っており、デアリングタクトより1走多いことですが、それでもローテは似ているし、2番人気で桜花賞を勝ち、オークス1番人気というのも同じ。これは何か不吉な予感か……?
では、オークス予想と行きましょう!
目次
第81回GⅠオークス 予想と見解
◎⑩ミヤマザクラ
○④デアリングタクト
▲①デゼル
△②クラヴァシュドール
△⑪リリーピュアハート
△③アブレイズ
穴⑦ウインマイティー
馬単⑩⇔④①②⑪③⑦
3連複⑩-④①②⑪③⑦
- 今週も東京芝は引き続き先行有利か
- 最も条件が合うミヤマザクラ
- あるぞ!藤原英厩舎どんぶり
展開予想(平均ペース)
⑩⑦⑪⑨⑥⑫⑮
⑯⑰⑱⑬ ⑭
今回もハナ宣言の⑧スマイルカナが逃げる形。③アブレイズ、⑩ミヤマザクラが好位で続く。
⑯⑰⑱⑪⑨⑬ ⑭
淡々として平均ペース。④デアリングタクトは中団のインを追走。①デゼルはその1列前としたが、友道調教師は4、5番手からのレースも示唆している。
③②④⑫⑮
⑩⑱①⑨⑭
⑯⑪⑰⑬
軽快に逃げる⑧スマイルカナを目がけて後続が殺到。その中から⑩ミヤマザクラが早めに抜け出し、その後ろから④デアリングタクト、①デゼルも末脚を伸ばす。
①
④
⑩ミヤマザクラがそのまま押し切り1着。④デアリングタクトは差し届かずと予想。
今の東京芝傾向、デアリングタクトに合っているか?
デアリングタクトがメチャクチャ強いのは百も承知。大変な手前味噌ではありますけど、エルフィンS予想で自信の本命にしたくらいですから、僕がどれだけデアリングタクトを認めているか分かってもらえると思います。

まともな能力比べだったら、やっぱりこの馬がNO.1でしょう。
しかし、今回のオークスは……というか、今の東京競馬場は純粋な能力比べにならない。それもこれも特殊な馬場状態にあるわけで、とにかく内・前が残るのです。
先週のヴィクトリアマイルは、終わってみれば力通りの結果だったと思いますが、それは強い馬がしっかりと好位を確保したからで、中団より後ろから行った馬は全滅しています。
だから、デアリングタクトも好位を確保できれば不安は杞憂に終わる。
でも、そう簡単に行くだろうか?
デビューから3戦、全て後方からの競馬に徹しており、それは折り合いにまだ不安があるから。
桜花賞でも行きたがる素振りを見せており、この中間に報道された陣営のコメントも折り合いがクローズアップされていました。折り合いに不安がある中、積極的に位置を取りに行く競馬ができるかと言えば……?
また、ならばこれまで通りにと、末脚勝負に徹したデアリングタクトがいくら33秒台の脚を使っても、今の東京は前に行った馬も同じような脚を使える馬場。
今週の東京の天気は連日スッキリとは晴れず、雨も断続的に降ったため、日曜は晴れてもパンパンの良馬場にならないかもしれない。それは重馬場の桜花賞で強烈な強さを見せたデアリングタクトにはプラスのような印象を受けますが、先週の土曜は大雨だったにも関わらず時計がべらぼうに速かった。
つまり、この程度の雨では時計は遅くならず、依然としてスピードの出る内め先行有利の馬場のままだと僕は予想しています。
つまり、差しが届かない可能性がある、ということだ。
デゼルも追い込み一手だと厳しいか
枠順的にも内めを通れそうなのはいいけど、それが生きてくるのは好位に行けた場合。もし、できなかったら馬群をさばくのに苦労しそうだし、結局最後は伸びづらい外へ持ち出さなければならない。
デアリングタクトにとってこの2枠4番は案外、好枠とは言えないのかもと思い始めてきました。

それはデゼルも同様。これまでの2戦同様に後方一手では、見せ場すらなく敗れることも覚悟した方がいいかもしれないですね。
と言って、無印にできないのはやっぱり素質、潜在能力がバカ高いと思っていますし、鞍上はレーン騎手。アッと驚く好位策を打ってくることも考えられます。もし、そうなれば圧勝されても全く驚けません。
なので、チキン発揮の▲押さえということで……

(真のギャンブラーはこのあたり、切るときはバッサリ切るんだろうなぁ)
ついに来たベスト条件、ミヤマザクラ満開へ
本命は桜花賞に続き、ミヤマザクラです。
前走の敗因は馬場に尽きる、このひと言。クロフネの近親なので道悪はこなせるかと思っていましたが、あれだけの悪い馬場はさすがにダメだったようですね。
むしろ、いったんは4コーナーでずるずると下がってしまったのに、そこからまたファイトバックして5着にまで盛り返したのは能力が高い証拠。あの5着が実力のすべてではありません。
今回も中間に雨が降っていますが、前述したように日曜当日は晴れそうですし、時計は速いまま。さらに、内・前が残る馬場というのは、スピードを持続させて先行するミヤマザクラの脚質にぴったりとハマります。
振り返れば、千八でデビューし、2歳のうちから2000mの牡牝混合重賞にも出走。また、桜花賞トライアルを使わずにクイーンCを選んだのも東京コースと長距離輸送を経験させたかったから。それもこれも、すべてはオークスを勝つために打ってきた布石です。
それらの歩みがいよいよ5月24日、大きな花となって咲くのです。
馬名の由来である「深山桜」は、桜の中では開花が遅く、5月~6月が見ごろ。まさにオークスを勝つために名付けられたようなものだ。
最も怖い同厩リリーピュアハート
ミヤマザクラと同じ藤原英厩舎のリリーピュアハートが最も怖い1頭。
陣営がこの馬の素質を殊更に評価しており、藤原英調教師が「将来的に長い距離で牡馬相手に勝ち負けできると確信している」とまで言っているのです。
数々の名馬を手掛けてきたトレーナーがここまで言うのですから、能力は相当高いのでしょう。
それは早い段階で東京2400mを経験させたことからも分かります。
この馬もまた、ミヤマザクラ同様にオークスを勝つための英才教育を施されており、前走の忘れな草賞は馬場が誤算だっただけ。それだけに、走りやすい馬場の東京で変わってくれることを期待しています。
そして、抽選を突破する運もまた“強い馬”の証なのです。
その一方で、思った以上に雨が残ってしまった場合のことを考えて、穴としてウインマイティーを押さえておこうかと思います。

大佐、今度は勝てますか?