今週の土日3重賞は、人気馬とそうでない馬が割とハッキリしていて、パッと見は本命サイドのように見えますよね。
でも、そんなときにこそ穴が出やすい、というのは“競馬あるある”の基本。
このオーシャンステークスだってそうです。常識的に考えればタワーオブロンドン、ダノンスマッシュの2強で決まりですが、本当にそうですか?と僕は問いたい。
根拠はないけど小銭で儲けたいから波乱になってほしい、という単なる希望観測だろうですって?
そんな鋭い指摘は聞こえなかったフリして、ここも積極的に穴馬券を狙っていきますよ!
目次
第15回GⅢオーシャンステークス 予想と見解
◎⑧ダイメイプリンセス
○②ダノンスマッシュ
▲①タワーオブロンドン
△⑩ナックビーナス
△⑨ハウメア
穴⑥キングハート
馬単⑧⇔②①⑩⑨⑥
3連複⑧-②①⑩⑨⑥
ここがポイント!

- 逃げ馬がそろってハイペース必至
- 人気2頭は最内枠で苦しくなる?
- 差しに威力ある馬を狙う!
展開予想(ハイペース)
⑭⑪ ⑨⑫③ ⑮
⑬⑥ ⑯
前に行きたい馬が多く、序盤から激しいハナ争いが展開されそう。
⑪ ⑨⑫⑬⑥ ⑯
⑩ナックビーナスがハナを取りきると見たが、いずれにせよハイペース。②ダノンスマッシュは中団、①タワーオブロンドンはそれを見ながら折り合いに専念。
⑭ ⑨①⑧⑫⑯
②⑥⑬
④
②ダノンスマッシュ、①タワーオブロンドンが差を詰め、末脚にかける⑧ダイメイプリンセス、⑥キングハートらも差し脚を伸ばす。
②
⑧
人気馬2頭で決着かというところを、最後の最後、⑧ダイメイプリンセスまさかの差し切り勝ちと予想。

タワーオブロンドンは1回叩いてから?
チューリップ賞でレシステンシアが危ないのでは?という根拠を述べましたが、もちろん、ここも人気2頭が危ないという根拠がありますよ。
まず、タワーオブロンドンですが、1週前のニュースでは藤沢和雄調教師自ら「乗り込み入念。休み明けは言い訳にならない」と言っているものですから、これは初戦からきっちり走ってきそうだな、という印象を受けていました。
ですが、今週の最終追い切りニュースを見るとどうも、あまりきれいな追い切りではなかったようで、前半かかって後半バテる、という内容だった模様。
この追い切りについて各スポーツ紙も論調が2つに分かれていましたね。いわく、ラストの時計をもっての「失速」と、全体の時計をもっての「猛時計」。
元気があるのは確かなことでしょう。その意味では馬がフレッシュだし、走れる態勢にはあるのかもしれません。
でも、ルメール騎手自身も抑えるのにひと苦労しそうなコメントでしたし、なにより「少し重い。1回使えば次はもっと良くなる」という言葉に引っかかりました。
ルメール騎手のことですから、自信があるときはそうハッキリ言うと思いますし、外国人騎手特有の忖度しない物言いですから、これはストレートに受け取っていいのではないでしょうか。
加えて斤量58kgだし、これまでの戦績を見てもそもそもが叩き良化タイプ。

ほら、だんだん堅いとは思えなくなってきたでしょう?
ダノンスマッシュ一見有利も1枠をさばけるか
一方のダノンスマッシュ。
こちらは栗東坂路で2週続けて49秒台をマークしての、2週連続1番時計。めちゃめちゃ動いています。
以前は直線坂のあるコースは甘くなる印象だったのですが、安田隆行調教師が「背腰がしっかりしてきた」とコメントしているように、完成期に入ってきたのでしょう。そうでなければ坂路でこれだけの時計は出ません。
加えて、こちらは斤量56kg。今回は別定戦になるため、スプリント重賞を3勝もしているのにこの数字はまさに“恵量”。勝ってくださいと言わんばかりのレース条件が整いました。
僕も当初はダノンスマッシュで堅いかなぁ、と思っていたのですが、この枠順を見て考えを変更。
というのも、このレースは逃げたい馬、前に行きたい馬が多数そろっており、これらがやり合えば、当然ハイペース。しかも、この逃げ・先行馬たちが真ん中より外めの枠に入ったことで、さらに出入りの激しい流れになると予想しました。
そうなると、隊列はゴチャゴチャしますし、内枠の馬たちは余計にもまれこんでしまう。また、道中のどこかで外に出せればいいですが、枠なりのまま進んだ場合、勝負どころでタレてきた馬をさばくのにも苦労しそう。
そして、タワーオブロンドンとお隣同士というのが、互いをけん制しあうことにもなり、ここに大きな隙が生まれるのではないかと思うのです。
また、タワーオブロンドンとダノンスマッシュにとって、ここはあくまで前哨戦。そう無茶もしないのでは?
展開を利してダイメイプリンセスの差し
そこで狙いたいのが、激流の先行争いを眺めながら不利なく末脚をタメられる馬。
そんな都合のいい馬がいるか?と問われれば、います。

ダイメイプリンセスです。
2勝した重賞、アイビスSDと北九州記念はいずれも差して勝利。末脚自慢の1頭なのですが、かといって後方ポツンというわけでもなく、ほどほどの中団で脚をタメられるので、小回りの中山千二でも差してこられるタイプです。
事実、同じ舞台のスプリンターズSでは昨年が0秒4差の6着、一昨年が0秒2差の4着。今回のメンバーなら上位に入る実力でしょう。
また、ちょうど真ん中の4枠8番に入ったのもいいですね。
まずは逃げたい馬を前に行かせたのち、内の人気馬の位置を見ながらポジションを決められる。人気2頭ほど内枠でもないので、馬群に包まれずに末脚をタメながら道中を運べるでしょう。
あとは、ハイペースで先行勢がバテたところを、そしてタワーオブロンドン、ダノンスマッシュがインでゴチャゴチャしているのを横目に一気の差し!
コレです。
ただ、ダイメイプリンセスは夏に多くの良績。典型的な“夏の牝馬”というやつですね。
これが唯一の心配事ですが、中間の調教は動いているようですし、休み明けだった前走のシルクロードSを叩いて上積みも十分。今年は記録的な暖冬でしたから、その分、例年より早めに動いてくれないかなぁと、期待しているのです。
ヒューイットソンで好配を取るなら今!
ナックビーナスはもしかしたら逃げずに好位ですんなり折り合ってしまう可能性があるので、念のため抑えるとして、ヒモ穴として注目している1頭がハウメア。
藤沢和厩舎の馬で、ここが引退レース。同じ厩舎の2頭出しは人気薄を狙えという格言もありますし、同じくラストレースと言われていたソウルスターリングが先週の中山記念で3着好走しました。同様にハウメアもここは勝負仕上げだと思います。
そして、南アフリカのリーディングジョッキー、ヒューイットソン騎手が鞍上というのも興味深い。まだ22歳。

藤田菜七子騎手と同い年です!
レーン騎手やマーフィー騎手ら外国人の若手が大旋風を巻き起こしましたが、来日当初はその腕前も正体も分からず、馬券でやられた人がたくさんいたと思います。今となってはレーン騎手、マーフィー騎手が乗るというだけで人気しますから、好配当を取るのも難しくなっているでしょう。
ヒューイットソン騎手もそうなる可能性はありますから、好配当を取るなら今しかないですよね。
2年前の覇者キングハートが再び特大一発
そして、もう1頭、差し馬で馬券を狙うという観点から穴に指名したのがキングハート。
連対したのはもう2年の前の話になるくらい、大きな着順を拾い続けてきた馬ですが、その2年前の勝利というのが、このオーシャンS。もともと中山1200mは相性がいい馬ですし、ここ2走は中山1200mで4着、3着。7歳にしてまた出来が上向いてきました。
末脚が安定してきた今なら、ハイペース見込みのこのメンバーは願ってもない展開になりそう。うまく馬群をさばくことができれば、2年ぶりに特大の一発があっても不思議はありません。

これで決まりだ!
チューリップ賞の予想
阪神メインのGⅢチューリップ賞の予想記事も合わせて公開しています。

こちらはGⅠ阪神JFの1着~4着馬に加えて、年明けのGⅢフェアリーS1着、2着馬もそろった豪華メンバー。GⅠ桜花賞に向けて絶対に見逃せない一戦となりました。
本命は末脚勝負のウーマンズハート。展開予想などもやっておりますので、よろしければ、ぜひ参考までに。