いよいよ、3歳クラシックレースの開幕を迎えました。
春のGⅠシリーズは、カレンダーの上では2週前の高松宮記念から開幕ではあるんですけど、やっぱり「桜花賞」となると別格です。
歴史のあることなので仕方ないですが、今週からクラシックも含めて春のGⅠ開幕という意識のファンも多いことでしょう。

決して間違いではありませんよ。
僕も「高松宮記念から春のGⅠ開幕」と言われても、いまだあまりピンと来ていませんから。やっぱり、ここからGⅠ本格スタートだよなぁ……と、思ってしまいますよね。
そんなウキウキ、ワクワクの桜花賞ですが、残念ながら新型コロナウイルス拡大の影響により、来週の皐月賞も含めて無観客競馬で実施されることが、早くも発表されました。
日本国内の現状を見れば、仕方ないどころか、それが当然の判断です。
競輪界では中止になった開催もありますので、何度も言いますが、レースをしてくれるだけでも本当にありがたいです。
そして僕たちは、これ以上感染を拡大させないためにも家にいましょう! そしてネットで馬券を買いましょう!
では、そんな不安な世の中ですが、今年の桜花賞は才能きらめく3歳牝馬が多数そろいました。
今からもう目移りして仕方ない好メンバーの中から、有力馬をピックアップして解説&分析していきたいと思います。
有力馬ピックアップ解説
まずは2歳女王レシステンシアから。
あのウオッカをしのぐレコードタイムと、ヒシアマゾンに並ぶ5馬身差でGⅠ阪神JFを圧勝した超速の2歳女王。
前哨戦GⅢチューリップ賞でも影を踏ませないスピードを見せてくれるのかと思いましたが、まさかの3着に敗れました。
この敗戦をどう見るか――
レシステンシアの評価はその1点に尽きると思います。
ただ、これについてはもう皆さんの考え、意見は一致しているのではないでしょうか。レース前から「控えていく」ようなニュアンスで陣営がコメントしていましたし、レースもあえてあの形に持っていたような走り。
その上で、レシステンシアにとって現状、どのような形の競馬がベストか探ったのではないかと思います。それでこそ前哨戦の意味がありますからね。
なので、桜花賞でやるべきことはむしろハッキリしたのではないでしょうか。
そして、迎える鞍上は武豊騎手です。
北村友一騎手にはちょっとかわいそうなことになったと思いますが、彼がいるのはプロの世界ですからね。
もともとレシステンシアのデビュー戦では武豊騎手が騎乗しており、超強力なパートナーとのコンビ復活です。歴代最多の桜花賞5勝を誇る武豊騎手が、どのようなペースで相棒を導くのか、非常に注目だと思います。
そのレシステンシアをチューリップ賞で下したのが、関東馬マルターズディオサ。
阪神JF2着の実績馬とはいえ、そのときにつけられた0秒8差をひっくり返しての勝利でした。
2歳女王決定戦もそうですし、チューリップ賞もそうですし、常に人気よりも大きくジャンプアップして好走していますね。
また、新馬、未勝利、特別戦とこれまで戦ってきた相手関係からしても、間違いなく3歳牝馬の中でトップを張る1頭でしょう。

なのに、毎回いまいち人気が上がってこない。
そういう馬っていますよね。強いのは疑いもないのに何となく地味に映ってしまう……
今回もレシステンシアに武豊騎手が騎乗してさらに注目度がアップしていますし、きらびやかな雰囲気を醸し出す関西馬が多数参戦。また、同じ関東馬だとルメール&藤沢和黄金コンビのサンクテュエールがまぶしすぎて、今回もまたまた人気しなさそう?
となれば、マルターズディオサで三度(みたび)美味しい馬券にありつける可能性があるということです。
ここ2走は2、3番手の好位から抜け出すソツのない競馬をしていますが、その前は豪快に末脚を伸ばす競馬で勝ち上がってきました。つまり、脚質は先行・差し自在。
レシステンシアに注文がつく一方で、こちらはペースも展開も不問。馬券の軸としての安定感ならこちらの方が上かもしれません。
次に取り上げるのはリアアメリアです。
とてつもない切れ味を武器に新馬→GⅢアルテミスステークスと連勝。特に、最後方からサンクテュエールをあっさりと差し切ったアルテミスSのあの末脚は、「桜花賞はこの馬で当確」と思わせるインパクトがありました。
ところが阪神JFでは自慢の末脚が不発に終わり6着。
この敗戦で評価が少し難しくなりましたね。
ただ、初めて体験したハイペースに馬が戸惑ってしまったということもあるかと思いますし、そこはまだ幼い2歳牝馬。阪神JFが全能力を出し切っての敗戦とは思いたくありません。
今回はその阪神JF以来およそ4カ月ぶりの競馬となります。
ひと昔前ならば不利に思われた年明け直行も、調教技術が進歩した現在ならばかえってプラスになることもあるのは、近年のビッグレースの結果が示す通り。桜花賞も2年連続で休み明けの馬が勝っています。
リアアメリアももともと気性が難しいタイプのようですし、使い込んで気性がきつくなるよりは、肉体的にも精神的にもフレッシュなままの休み明け初戦の方が走るタイプである可能性も高いです。
先週の1週前ニュースを見る限りでは調整も順調のようですので、苦杯をなめたこの阪神マイルが、今度は復活の舞台となるかもしれないですね。
さて、桜花賞展望①はひとまずここまでとさせていただきます。

桜花賞展望②では別路線組のサンクテュエール、デアリングタクトらをピックアップするとともに、現時点での予想見解も掲載しております。
ぜひ、引き続きご参考にしていただければと思います!