なんだろう、ちゃんと考えて予想してるはずなのに、先週といい、今週の日経賞といい、毎日杯といい、1番人気になりそうな馬を本命にしている……
なんか、安易な予想になってない?
まあ、何番人気であろうと、安かろうと、当てた人が正解ですし、勝てば官軍。
飛距離160mの場外ホームランでも、ラッキーゾーンのホームランでも1点は1点。
確かにそうではあるんですが、

でも、何かが違う……!
最近は野球を全然見ていないからよく分かりませんが、もし門田博光が「当て」に行ったら、少年の僕はがっかりしただろうなぁ。
よし、春のGⅠシリーズがスタートすることですし、ここはひとつ「人気馬はとりあえず疑ってかかる」、人としてどうなんだ?というスタンスに原点回帰してみよう!
振らなきゃボールは前に飛ばない。
というわけで、高松宮記念は門田選手の全力スイングのごとく攻めてみたいと思います。
(ちなみにもっと大きな本当の問題は、そうして人気馬を本命にしているにも関わらず予想はハズしまくっていることなんですが、この際、それはなかったことにしましょう)
第50回GⅠ高松宮記念 予想と見解
◎⑰シヴァージ
○⑨タワーオブロンドン
▲⑩アイラブテーラー
△⑥ダノンスマッシュ
△⑫セイウンコウセイ
△②アウィルアウェイ
穴⑦グルーヴィット
馬単⑰⇔⑨⑩⑥⑫②⑦
3連複⑰-⑨⑩⑥⑫②⑦
ここがポイント!

- 雨で道悪シヴァージの差し
- まともならタワーオブロンドンだが
- 中京でグルーヴィット激変だ
展開予想(ハイペース)
⑯ ⑫⑧⑦⑨⑭④
⑪⑩⑱⑬⑰
外から⑯モズスーパーフレア、⑮ナックビーナスが飛び出して先手。ペースはかなり速くなりそうだ。
⑫⑧⑪⑩⑱⑭⑬ ⑰
縦長の展開。⑧グランアレグリアは4~5番手を楽に追走できるスピードはあるが、折り合いがポイント。⑥ダノンスマッシュも逃げ馬を見る形の好位、⑨タワーオブロンドンは中団から。
⑥⑪①⑬
⑫⑧⑨⑭ ④
⑩⑱⑰
⑯モズスーパーフレアがリードを保ったまま最後の直線、坂を上がってからが勝負の本番。後続勢も一気に脚を伸ばしてくる。
⑨
⑰
最初に⑥ダノンスマッシュが抜け出すものの、満を持して⑨タワーオブロンドンの差し、しかしゴール前で大外から⑰シヴァージが強襲すると見た


注目は1200m初めての“別路線組”だが……
昨秋のスプリンターズ1~3着馬がそろっているにも関わらず、人気はグランアレグリアをはじめ別路線組に集まっています。

分かりますよ、その気持ち。
競馬ファンに限らず、人って目新しいものが好きですもんね。
しかも、なんだか閉塞しきった今の世の中、何かとんでもない新しいパワーで現状をブッ壊してほしい――そんな意識もあるのかもしれません。
なによりグランアレグリアのスピードは本当に魅力的です。千二とか千四とかマイルとか、そういった距離カテゴリーなんかにとらわれない、常識外のモノを感じさせてくれます。
だから、グランアレグリアの1番人気は納得ですし、同じく常識外の二刀流モズアスコットが人気を集めるのも分かります、ええ、分かりますとも。
でも、こういったときって、案外フツーに収まるもんです。なんだ、結局タワーオブロンドンとダノンスマッシュのワンツーじゃないか、って。
水曜までの僕なら◎タワーオブロンドン、○ダノンスマッシュでした。
しかし急転、方針をガラっと変えたのはこの雨。
日曜だけ降るというのならそんなに影響はなかったかもしれませんが、金曜からずっと振り続けるという。そんなのえらい道悪になる、って言ってるようなもんじゃないですか。
ならば、この馬しかいません。

シヴァージです。
千二の二刀流シヴァージ、道悪なら好勝負
失礼ながら、出走馬が確定するまで節穴か!ってくらい、この目には留まっていませんでした。
「え、シヴァージなんていた?」
僕なんてこの程度です。本当にすみません。
でも、重や不良もあり得ると思った途端、この「シヴァージ」という名前が札束を持った王様にしか見えなくなってしまいました。

人って本当に醜い。
前走のレース、北九州短距離ステークスを見ていただければ一目瞭然なのですが、とにかく重馬場での走りが抜群です。
各馬が荒れた馬場に脚をとられ、ほとんどの馬が上がり36秒台であえぐ中、シヴァージは大外をブン回しながら34秒9の脚で後方一気の差し切り勝ち。
思わず拍手を送りたくなるぐらいの勝ちっぷりでした。
勝ちタイムは1分10秒0で、4着に好走した淀短距離ステークスも1分9秒8。
一方で、グランアレグリアが恐るべきスピードで駆け抜けた阪神カップの勝ちタイムは1分19秒4でしたが、このレースのシヴァージは1分20秒7で7着。
そして、もともとこの馬はダートを主戦場としていました。
つまり何が言いたいかというと、スピード勝負はツラい。でも裏を返せば、この雨で馬場が悪化し、時計がかかればかかるほど、十分勝負になる。
しかも、モズスーパーフレアが16番、ナックビーナスが15番と外めの枠に入ったことで必然、前半のペースは速くなる。そうでなくても、モズスーパーフレアが中途半端なペースで行くとは思えない。
道悪馬場でそんな速いペースでレースが進んだらどうなるか……当然、最後はみんなバタバタだ。
そこへ後方で“死んだフリ”をしてたシヴァージが起死回生の一撃!

あとは賢明なる読者諸兄なら、もうお分かりですよね?
モズアスコットに続き、スプリント路線でも芝ダート二刀流のチャンピオンが誕生です。
中京で今年も覚醒セイウンコウセイ
穴で買いたいのは、まずはセイウンコウセイ。
17年の高松宮記念覇者で、18年6着、19年2着と毎年好走しており、ついでに言えば19年CBC賞も3着。
とにかく中京1200mとの相性は抜群だ。
前走シルクロードステークスも5着ながら、58kgを背負って最後まで見どころのある内容の濃いレースを見せてくれました。
今年7歳ですが、まだまだ元気いっぱい。切れる脚がない分、道悪競馬も望むところ。中京千二なら勝負になる!
華麗なる一族のグルーヴィット、中京の鬼だ
もう1頭、中京でこそ買いたいのがグルーヴィット。
僕が今回印を打った中で唯一の、いわゆる“別路線組”だ。
最初に書いたように、この高松宮記念は芝1200mが初めての馬たちに大きな注目が集まっている。
でも、この馬も同じ千二初めて組なのに、悲しいくらいスルーされている。いや、高配当を取る分にはそっちの方が美味しい。
グルーヴィットは中京コースではマイルの中京記念を勝ち、千四のファルコンSで4着。中京で走った重賞2戦でいずれも馬券になっているほどの中京巧者なのだ。
中京で2回走っていずれも馬券になっていないダノンスマッシュとは対照的ですね。
そんな華麗なる一族出身の母に、父はアジアのスプリント王・ロードカナロア。1200mのGⅠで通用して何ら不思議はない血統ですし、得意の中京ならばなおさら期待は膨らむばかり。
あぁ、シヴァージとセイウンコウセイとグルーヴィットが3頭、手をつないで1、2、3着を決めてくれたら、どえらい配当になるやろなぁ……グフフ。

これで決まりだ!
マーチステークスの予想
日曜中山メインGⅢマーチステークスの予想も合わせ公開しています。

本命は同じ中山千八ダートの前走が強かったメイショウワザシ。53歳・柴田善臣騎手の手腕にも期待!
高松宮記念と比べて、こちらは割と手堅く予想していますよ。