東京競馬場の5週連続GⅠレースも、今週でいよいよフィナーレの安田記念!
早いもんですねぇ。ついこないだNHKマイルカップがあったと思ったのに、もうラストですよ。
5月のGⅠ4レースはいずれも見どころいっぱいの好レース続きでしたが、今は振り返るヒマはありません。だって、今週はそう!

アーモンドアイが出走するのです。
個人的にはまさかの安田記念参戦。てっきり秋までお休みだと思っていたので、これはいまだ在宅観戦で折り合っている競馬ファンにとって、大きな大きなプレゼントとなりました。
しかし、今年の安田記念はアーモンドアイだけではありません。ライバル勢もかなりの好メンバーとなり、東京GⅠ開催を締めくくるにふさわしいドリームメンバーとなっています。
アーモンドアイがこの相手でも器の違いを見せるのか、それとも昨年に続き下剋上があるのか――現時点の見解、予想といってみましょう!
目次
有力馬ピックアップ
現時点での予想と見解
レース間隔の短さが唯一の不安点?
アーモンドアイの前走ヴィクトリアマイルは完璧以上に完璧なレースで快勝。
ドバイ輸送の影響とか、有馬敗戦の影響とか、そうした悪い“流れ”を完全に払しょくする走りでした。
マイル戦で同じ牝馬同士という条件・相手関係を考えれば、あれくらい走って当然ではあるのですが、それにしても驚きました。今回もどのような“サプライズ”をその走りで見せてくれるのか、楽しみしかありません。

しかし、「競馬に絶対はない」のも確か。
唯一ある心配な点と言えば、やはり前走から『中2週』という間隔の短さでしょう。
アーモンドアイがこれまで走った全12戦のうち、最も前走からの間隔が短ったのは2018年秋華賞→同年ジャパンカップの『中5週』。
もう皆さんご存知の通り、アーモンドアイという馬は涼しい顔をして簡単に競馬に勝っているように見えて、実は1戦、1戦、全力投球タイプ。レース後は毎回消耗が激しく、三冠を達成した秋華賞の後、熱中症のような感じでフラフラ歩いて周囲を心配させたこともありました。
僕は実際、その様子を競馬場で見ていたのですが、「パンクしたんじゃないのか」と背筋が寒くなったのを覚えています。
そんなアーモンドアイだから、これまではレース間隔を十分にとってきたわけなのですが、今度は中2週です。アーモンドアイじゃなくても、これは結構短い間隔なわけですよ。
この初めての体験がどう出るのか?
しかも、6月の東京は暑いですからね。
陣営の判断を信じるべし
アーモンドアイにつけ入る隙があるとすれば、この1点。
ですが、実際にはそこまで不安視することはないのだと思います。
だって、常識的に考えて、アーモンドアイほどの馬にほんの1㎜でも不安があったら出走させるわけがありません。
初の中2週だろうが、状態に問題なしと判断したからこその安田記念出走なのでしょう。それほどまでにヴィクトリアマイルが楽だったということ。
また、アーモンドアイが順調に来ていることは、週アタマからの各スポーツ紙で配信されている国枝調教師のニュースを見ても明らかでしょう。
そして、ドバイ→ヴィクトリアマイル→安田記念と言えば、2009年のウオッカを思い出します。
当時のウオッカもドバイでの2度の敗戦からヴィクトリアマイル圧勝で復活のノロシを挙げ、返す刀の安田記念では前が壁になる絶体絶命の位置から、ラスト50mでダービー馬・ディープスカイを差し切るという離れ業を演じてみせました。

マジであのレースは鳥肌立ちましたよ!!
あのときのウオッカのような感動的なレースを、果たしてアーモンドアイも見せて(魅せて)くれるのでしょうか。
勝てば、そのウオッカや、シンボリルドルフ、ディープインパクト、キタサンブラックらを抜き、芝のGⅠでは日本競馬史上最多となる8勝目。
今年の安田記念は記憶にも、記録にも残りそうなレースとなる可能性は高そうですね。
現時点での予想です!
というわけで、現時点での予想はこう!
◎アーモンドアイ
○インディチャンプ
▲グランアレグリア
△ダノンキングリー
△ダノンプレミアム
△アドマイヤマーズ
まあ、普通の予想です。週初めはこんな感じでいいんです。
アーモンドアイが勝つ確率は相当高いとは思うのですが、ただ、今回はヴィクトリアマイルのような軽い相手ではありません。
インディチャンプが再び女王打倒か
まず打倒アーモンドアイの筆頭に挙がるのは、昨年の覇者インディチャンプでしょう。昨年は、アーモンドアイにスタート直後のアクシデントがあったとはいえ、猛追を押さえてのVでした。
その年の秋にはマイルチャンピオンシップをも制し、正真正銘のマイル王に就任。前走のマイラーズカップもエライ強い勝ち方をしましたから、昨年以上にパワーアップしている印象です。また、もともと叩き良化タイプだけに、さらにパフォーマンスを上げてくる可能性も高い。
加えて鞍上はコントレイルでダービーを制した福永騎手です。今は自信に満ち溢れているのではないでしょうか。
再びの女王打倒があったとして、全く不思議はありません。
ただ、香港マイルではゲートの出負けが原因で7着に敗れているだけに、その悪い癖がまた顔をのぞかせないかが、ちょっと心配。
スピードだけならグランアレグリアも匹敵
以下、グランアレグリアはスピードだけなら女王に匹敵するかも思わせるほどの逸材。池添騎手も2度目ですから、今度は思い切った騎乗ができるでしょうし、ダービーでもヴェルトライゼンデを3着に持ってきたように、こういう大舞台で最も怖いジョッキーです。
あとは、久々のマイル戦がどうかでしょう。今はかなりスピード寄りになっている印象なので。
また、ダノンの2頭も東京マイル戦はかなりいい条件だと思います。いつでもGⅠを勝てる能力がある2頭ですが、なぜかGⅠだとちょっと頼りなくなるんですよねぇ。。。
今回、キングリーは主戦・戸崎騎手とのコンビ復活、一方のプレミアムはレーン騎手と初コンビ。この両名手の腕でのひと押しを期待したいところ。
アドマイヤマーズはオッズ次第で買い
アドマイヤマーズは朝日杯FS、NHKマイルC、香港マイルと、国内・海外でマイルGⅠを3勝。それらのレースでグランアレグリア、インディチャンプを破っているわけですから実績で言えば、アーモンドアイに続くNo.2と言っていい存在です。
ただ、今回はドバイ遠征帰りからの初戦というのが、ちょっと気になるところ。もうこのブログでもしつこく言っているのですが、レースをしていようがいまいが、僕、ドバイ帰りの初戦は信用してないんですよね。
それに、ドバイから帰国後、ここに向けてじっくり調整してきたというのも十分理解できますが、だとしても、香港マイル以来半年ぶりの競馬ですからねぇ。
ただ、僕は個人的にひいきにしている馬なんです。何というか、周囲の評価以上に走る馬、という印象。だから、たいして人気が上がらない今回はオッズ的に“買い”でもあるんですよね。
このあたり最終的にどうするかは、追い切りの動きとか色々な情報から判断していきたいと思います。
あと、マイル戦で相変わらずの強さを見せているノームコア、マイル戦に戻ってきたタワーオブロンドン、古豪ペルシアンナイトなど、穴気配を漂わせている馬はまだまだいます。
とりあえずアーモンドアイを中心に考えながらも、もちろん穴の可能性を探りながら、この1週間じっくり考えていきたいと思います。